一度脳梗塞を発症した患者さんにとって、最も重要な治療目標の一つは、脳梗塞の再発を防ぐことです。脳梗塞の再発は、最初の発症よりも重篤な後遺症を残す可能性が高く、生活の質を大きく低下させます。この再発予防の柱となるのが、抗血小板薬の継続的な服用です。
脳梗塞の多くは、脳の血管や脳へとつながる頸部の血管の動脈硬化によってできたプラークに血栓(血の塊)が付着し、血管が詰まることで発生します。抗血小板薬は、血液中の血小板が凝集して血栓を作るのを防ぐ働きがあります。これにより、脳梗塞の原因となる小さな血栓の形成を抑制し、再発のリスクを大幅に低下させることができます。
抗血小板薬の服用は、出血リスクなどの副作用を伴う可能性もありますが、脳梗塞の再発予防という観点から見ると、そのメリットがはるかに上回ります。自己判断で服用を中断したり、勝手に量を減らしたりすることは、脳梗塞の再発リスクを急激に高める非常に危険な行為です。脳梗塞の既往がある方は、医師の指示に従い、抗血小板薬の服用を中断することなく継続することが、脳の健康を長期的に守るために最も重要となります。
医師 菊池清志
注)本コラムは、情報提供を目的としたものであり、当院・医師の意見・方針を反映したものではございません。
参考文献:(Antiplatelet therapy for secondary prevention of stroke)
「もの忘れ」に関するお悩みは、当院の「もの忘れ外来」へお気軽にお越しください。
Web予約