食塩(塩分) の過剰な摂取は、高血圧の最大の原因の一つであり、高血圧は脳卒中(脳梗塞や脳出血)の最も重要なリスク要因です。そのため、日々の食事で塩分摂取を適切に制限することは、脳の血管を守り、脳卒中を予防するために非常に大きな役割を果たします。
塩分を過剰に摂取すると、体内の水分量が増加し、血圧が上昇します。高い血圧は、脳の血管に持続的な負荷をかけ、動脈硬化を進行させたり、細い血管を破れやすくしたりします。特に脳出血は、高血圧との関連が非常に強く、適切な血圧管理が予防の鍵となります。また、高血圧は血管性認知症の原因にもなり得るため、塩分制限は脳の健康を多方面から守る対策となります。
日本人の食塩摂取量は世界的に見ても多い傾向にありますが、脳卒中を予防するためには、目標とされる摂取量(成人で1日あたり男性7.5g未満、女性6.5g未満など)を目指すことが重要です。加工食品やインスタント食品には塩分が多く含まれているため、原材料表示を確認する習慣をつけたり、だしや香辛料、柑橘類などを活用して薄味でも美味しく食べられる工夫をすることが有効です。継続的な塩分制限が、脳梗塞や脳出血のリスクを減らす確実な一歩となります。
医師 菊池清志
注)本コラムは、情報提供を目的としたものであり、当院・医師の意見・方針を反映したものではございません。
参考文献:(Salt intake and the risk of stroke: a systematic review and meta-analysis)
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