片頭痛は、単なる頭痛ではなく、光や音に過敏になる、吐き気を伴うなど、生活の質を著しく低下させる神経疾患です。この片頭痛の発作が頻繁に起こる場合、脳の画像検査において、微小な血管の損傷や梗塞と見られる変化が確認されることがあり、脳の健康への長期的な影響が懸念されています。
特に「前兆を伴う片頭痛」を持つ方において、一般の人よりも脳梗塞を発症するリスクがわずかながら高いことが複数の研究で示されています。片頭痛の発作中には、脳の血管が異常に収縮・拡張することが起こり、これが脳の微細な血管にダメージを与え、小さな脳梗塞を引き起こす可能性があると考えられています。これらの微小な損傷は、すぐに症状として現れるわけではありませんが、脳の機能予備能を徐々に低下させる一因となり得ます。
片頭痛を抱えている方は、頭痛そのものの治療だけでなく、脳の健康を長期的に守るという観点からも、適切な管理を行うことが重要です。規則正しい生活、十分な睡眠、ストレス管理、そして誘因となる飲食物の回避など、発作を予防するための生活習慣の見直しが基本となります。さらに、頭痛の頻度や重症度が高い場合は、専門医による早期の診断と、最新の片頭痛予防薬による積極的な治療を受けることが、脳の健康維持のための提唱となります。
医師 菊池清志
注)本コラムは、情報提供を目的としたものであり、当院・医師の意見・方針を反映したものではございません。
参考文献:(Migraine with aura and the risk of stroke: a meta-analysis)
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