医者
当院では、精神科専門医や精神保健指定医の資格を持つ医師が診療を担当しています。
精神科専門医とは日本精神神経学会が認定する学会認定専門医であり、研修病院での規定の研修を終了し、専門医試験に合格したものに与えられる資格です。また、精神保健指定医とは患者さんの人権に関わる重要な判定を行えるものとして、厚生労働省により指定される国家資格です。これらの資格は、精神科の診療に必要な専門的な知識と経験を積んだ医師に与えられるものであり、専門性をもった治療を行えるかどうかの1つの指標になります。特別な手技を要する外科などとは違い、医師の専門性が一見分かりにくい精神科において、精神科専門医や精神保健指定医の資格をもつ医師が診療にあたることは、病気の診断や治療に対応できるだけでなく、患者さんやご家族が安心して相談できる体制を整えるための大切な基盤となっています。
専門資格を持つ医師が、一人ひとりの状況に合わせて丁寧に診療を行いますので、どうぞ安心してご相談ください。
看護師
「こんな相談してもいいのかな?」「この症状、精神科でいいのかな?」と、すでにお悩みをお感じの上に、不安や心配を重ねていらっしゃいませんか?
クリニックにお越しいただいた時間を少しでも安心できる場所としてお過ごしできるように清潔で落ち着いた環境を整え、ささいなことでもお声に出していただけるよう看護師が勤務しています。
「診察でちゃんとお話しできるか緊張する」とか、診察後に「こんなことも伝えときたかった」等、思いをお伺いし、少しでもリラックスして診察を受けられるようにサポートし、次回の診察にスマートにつながるように医師との橋渡しをします。お話いただいた情報は、診療にお役立てできるよう、大切かつ丁寧にお取り扱いいたしますので、お話してみたいことから少しずつお話してみてください。
また、少しずつではありますが、訪問看護を実施できるようになりました。日常生活の場面の中で一緒に振り返り、お話を伺いながら、困りごとの改善やイメージされる生活を取り戻し、それを維持、向上できるように支援してまいりたいと考えています。
カウンセラー
当院では、20年以上の豊富な臨床経験をもつ臨床心理士・公認心理師が、こころの不調や生きづらさに対して、心理検査やカウンセリング、認知行動療法などを通してサポートを行っています。
お話を丁寧に伺いながら、発達特性や考え方のクセ、職場や人間関係のストレスなど、背景にある要因を整理し、気持ちや考え方を整えるお手伝いをしています。
「自分らしく生きる力」を取り戻し、少しずつ前に進めるよう、安心して話せる時間と空間の中で支援を行いますので、ご希望の方は主治医にご相談ください。
ソーシャルワーカー
当院では精神科ソーシャルワーカー(研修認定精神保健福祉士)が通院中の方からの生活上のご相談をお受けしております。
ご相談に来られる方のなかには、そもそも「困っているけど、何に困っているかを自分でも説明するのが難しい」「困っていることはあるけど相談していい内容なのかがわからない」というお声もお聞きします。まずはお話をお伺いして困っている内容についての整理をし、どうしたらいいかを一緒に考えていけたらと思います。また、必要に応じて福祉制度をご紹介をしたり関係機関と連携するなどサポートをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
ご相談の例
相談をご希望の方は、当院にお電話いただくかスタッフにお知らせください。
医事受付
待合室で患者様のご様子に目を配り体調のすぐれない方がいらっしゃる場合は、迅速に看護師または医師へ報告いたします。
また「診察で先生に話し忘れた」「看護師さんに聞きたいことがある」「相談員さんと話したい」などご要望に応じて各専門スタッフへの橋渡しをいたします。お気軽にお声掛けくださいませ。
会計処理をスムーズにおこない、待ち時間の短縮に努めます。
当クリニックが患者様にとって安心できる場と感じてもらえるように明るく温かい対応に心がけております。
研究者
当院では、 国際的な競争力を持つ研究体制を構築するために、専任の研究者とモニタリング担当者が勤務しています。研究実績の豊富な医師と研究者が協力して、脳波、機能的MRIなどを用いた精神疾患の病態の解明、新たな治療法の開発に向けた研究を行っています。
当院では、精神科の診療に加えて、血液検査・頭部MRI検査・心理検査などを組み合わせた総合的な評価を行う体制を整えています。
うつ状態、易疲労感など、一見精神的な不調と思われたものの中には、鉄欠乏性貧血や甲状腺機能の異常、さらには脳腫瘍などの身体疾患が原因となっているものがあります。これらを見逃してしまうと、本来必要な治療が遅れてしまうことにつながりかねません。
そのため、私たちは「これは本当に精神疾患による症状なのか」を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行ったうえで、適切な診断と治療方針を立てています。
また、処方する薬によっては、定期的に血中濃度の測定が必要であったり、肝機能障害、腎機能障害、高血糖などの副作用が起こる可能性があるものもあり、必要に応じて定期的な採血を行います。
精神的な症状の背景には、心と体の両面からの要因が関わることが多いため、身体疾患をしっかり除外し、副作用のモニターをすることは、安心して精神科治療を進めていくうえで欠かせません。
また、認知機能の詳しい評価が必要な場合に、「WAIS-IV(ウェクスラー成人知能検査 第4版)」を実施しています。
言語理解・知覚理解・ワーキングメモリ・処理速度など、複数の領域を測定することで、ご自身の認知の特徴(得意/不得意)を整理することができます。
この検査は、認知機能の一部を評価するものですので、結果がその方のすべてを示すものではありませんが、検査結果は、症状の理解や治療方針の検討に加え、日常生活や仕事・学習面での支援方法を考える際にも役立ちます。
当院は国の研究費電子申請システム e-Rad に研究機関として登録しており、国際的な競争力を持つ臨床研究を行う事も使命としています。既に国内外の大学や研究施設と連携し、ポータブル脳波計や機能的MRIを用いた精神疾患の病態解明、新たな治療法の確立のための研究などを行っています。2025年10月からはインド出身で京都大学で学位を取得した研究者も入職し、国際色豊かな研究チームとして活動しています。